母乳は理想的な栄養

母乳は生後6か月までの乳児にことって、心身ともに調和のとれた発達を促す理想的な栄養です。
とくに初乳には、乳児を細菌やウイルスの感染症から守る役割をもった免疫グロブリンAやラク卜フェリン、ビフイズス菌などの物質が含まれています。

母乳が優れている理由
  1. 乳児の発育に必要な成分がバランス良く含まれている
  2. 消化しやすい
  3. 赤ちゃんを心理的に満足させる
  4. 抵抗力が強く、病気にかかる率が低い

母乳を飲む乳児には母親とのスキンシップが育まれ、さらには、力強く吸う運動により、顔やあご、唇の発育を促します。
また、授乳による産褥期の子宮収縮促進作用があるほか、牛乳アレルギ―の心配もありません。

大切な離乳食

離乳期は、乳歯はもちろんのこと、あごの中では永久歯が形成される時期なので、たんぱく質、カルシウム、リン、鉄などの栄養素が特に必要です。
離乳完了以降の食事を考えて、偏食を避けるためにも、市販の離乳食より母親の味としての新鮮な材料を使った自家製離乳食が望ましいでしょう。
また無理に食ベさせないように気長に離乳を進めていくことガ偏食を避ける第―歩です。

5か月前後から離乳を開始しますが、最初の1か月は1日1回、つぶし粥やポタ―ジュなどドロドロした食物を与え、それを飲み込むことによって慣れさせます。乳汁は欲しがるだけ与えます。

6か月頃からは1日2回にふやします。
7か月頃からは舌でつぶせるような固さにします。
9か月頃からは1日3回にし、歯ぐきでつぶせるような固さにして与えます。
満1歳頃になると、形のある食物を噛みつぶすことができます。

乳汁以外の食品からも栄養素を摂取できるようになったら離乳を完了します。
歯ごたえのあるものを噛ませて噛むことの練習をします。

離乳期をうま<乗り切らないと、後になってΓ噛めない子」「飲み込めない子」になる可能性が高くなります。

 

乳歯がはえ始めたら

乳歯は6~7か月頃からはえ始めます。
むし歯予防の始まりです。
お母さんが小さな歯ブラシで歯の表面の歯垢を取ってあげます。
口腔粘膜を傷つけないように注意が必要です。
1歳頃になると、上下の乳中切歯4本となります。
上の2本は特にむし歯になりやすいですので、お母さんはよく観察する習慣をつける必要があります。
何でも□に入れたがる時期です。
歯ブラシを握らせて、歯ブラシの感覚に慣れさせましょう。
おふろに一緒に入った時、みがきましょう。

哺乳ビンとむし歯

哺乳ビンによるダラダラ授乳や、くわえたまま寝かせることは、むし歯の原因になります。
きちんと時間を決めて授乳しましょう。
またスポ―ツドリンクやジュ―ス類はひかえましょう。
哺乳ビンの使用は、遅くとも1歳までには止めるようにしましょう。
むし歯だけでなく、歯ならびにも悪い影響を与えます。

 

フッ素によるむし歯予防

生えたての歯は、歯が未熟のため質が弱いことが知られています。
こういった時期にフッ素塗布をすると、歯はフッ素を取りこんで、むし歯菌がつくった酸に抵抗し、むし歯に強い歯質をつくります。
しかし、歯みがきの習慣やおやつの習慣の悪い子供では、フッ素の効果があらわれにくいこともあります。
生えたての歯 フッ素をとりこんだ歯

フッ素塗布の時知っておきたいこと

●フッ素を塗布する前は、かならず歯をきれいにしましょう。

●フッ素塗布回数は、年に2~3回がよいでしょう。

●フッ素塗布後は、30分位、物を食ベたり水分をとらないように。

●フッ素は予防薬です。フッ素を塗布したからといってむし歯にならないと考えないで、歯みがき、おやつの内容などに気をつけましょう。